田無は
大人になるまでの全てが置いてあるじゃんか
腰をすえて改めて住むと、いちいち胸につっかえるものがある
あぁ、これが思い出ってやつなんだ
出て行ったときはこの街を捨てたなんて思ってなかったけど
いつしか「捨てた」って罪悪感に押しつぶされそうになってたよ
バカみたい
嫌な大人になるまでの全部
過去を思い出したくなかったのは、気づかないうちに自分がどんどん薄汚れていって
笑い話さえも恥じるような、そんなくだらないオトナになったからだ
大切だったものを切り離したら、自分でいる必要がなくなって
そうやって自分でいることをやめたとたんに、自分という人間性が濃くなった
気がつきゃ心が閉じこもってたよ
どうしようもないね
オレってヤツは
本当にアホだ